正門前は戦場だ
一般的にニュージーランドの小中学校は朝8時から半までには始業する。 スペースたっぷりの土地柄、校区が広すぎて細かな生徒送迎バスサービスは 普及していないのが実情だ。従い、親は子供達を車で学校へ送迎する事となり、 よってほぼ全ての生徒の親が朝夕の同時刻に正門前に押寄せる事になる。 まさしく戦場のようになる。
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「土地再分割、詰め込み」政策で住宅地も目一杯だ | 急いでいく先は同じ場所 | 終業20分前は車一台ないほど閑散 |
誰しも自分の子供が安全に、遅刻することなく、一番正門に近い場所で降ろされるのが
理想に違いない。学校生徒全員の親たちが同じことをするとどうなるか?
答えは正門前が戦場化となる。
結果、どうしようもなくなった親は時計を見ながら駐停禁止場所だろうが、
二重駐車だろうが、民家のガレージ前だろうが、道路交通法におかまいなく
駐車してしまう。
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閑散としていた20分前が嘘のようだ | 「子供がいるよ」サインの回りが一番混みあう | 見事に駐車した送迎用自家用車!! |
市の交通課もこの問題に対して手に負えない状態。たとえ取締り官が出て注意や勧告を しても効果なし、最終的には悪質違反者に切符を切ることになる。違反対象は先ほど の駐停違反が主になる。今回、写真の小学校はオークランド市が取締りを行い、 学校前違反切符発行数ランキング3位になったところで、一学期(通常2月始めから 4月中旬まで)中に18枚もの違反切符を切られた学校だ。
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子供達に罪はない。仲間で楽しく野外学習。。 | グランドでお遊び学習。。 | 教室で一般学習。。 |
参考までに罰金がいくらかと言うと、駐停禁止関連での違反は$60(4200円程度)、
同じくバス停、二重駐車、歩道駐車などが同一罰金となる。大金持ちなら気には
ならない罰金額かも。
会社への通勤途中となるとゆっくり駐車スペースなど探してはいれない。
結果的には違反覚悟となる親の気持ちも理解できるのだが。
そこで問題対策として「歩行停留所」のアイデアが進行中。学校の周辺に幾つかの
Drop-offポイントを設け、そこで子供達を車から降ろすことにより正門前の混雑
を一挙に解消するアイデア。「歩行停留所」からは担当の親や教師がまとまった
グループを歩いて連れて来るから混雑解消と安全が確保される。単純に3箇所の
Drop-offポイントの設置で正門前の混雑が三分の一になる。親も通勤に便利な
ポイントを利用するから毎朝の送迎が楽になるはずだ。全ての学校で実施すべき
良案だと思う。
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正門前の横断歩道で、登下校時にSTOPサインを見たら完全に車は停止しなくてはならない。絶対厳守のルールだ。 |
撮影隊、ロケ隊にはこれらの規則はない。撮影隊は山の頂上に着陸したり、
森林の中を走りぬけたり、大草原を4駆で走ったり、自由自在だ。大自然が我々の
駐車場。ニュージーランド最高峰のアオラキ山(旧マウントクック山)の頂上に
着陸したいなら
locations@cubicfilm.co.nz
まで連絡を。急がないでゆったりとお連れしますよ。
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上を見上げれば、そこには青い空と白い雲が、あなたのためにたなびく |